一般質問
【質問①】
1 木曽川水系連絡導水路事業に対する県の考えをお聞かせください
【知事の答弁】
徳山ダム建設事業は、旧徳山村の全戸移転という大変大きな犠牲を払い、中部圏全体の発展のために進められてきた国家プロジェクトです。ダム本体は平成20年に完成していますが、導水路事業につきましては現在も国の検証が続いており、先月には「導水路案が最も有利である」という報告書素案が了承されました。
本事業による効果としましては、戦後最大と言われる平成6年に発生した異常渇水と同等の事態が発生した場合でも、木曽川や長良川の流量を増やすことで、魚類の産卵や生息に必要な環境の保全に資するものと期待されています。
今後、気候変動による渇水リスクの増大が懸念される状況の中で、導水路と木曽川水系ダム群を一体運用する水系総合運用を行った場合について国の試算では、10年に1回程度の渇水レベルでは取水制限が不要とされています。また、平成6年と同等の異常渇水時でも、断水のおそれがある取水制限日数を大幅に短縮できるとされています。
県としましては、事業推進の立場であると同時に、「県民の関心の高い長良川・木曽川の水環境を守る」という姿勢にも変わりはありません。
つきましては、最新の知見や技術を活かしたコストの縮減、環境レポート(案)の見直しについて中部地方整備局長へ引き続き申し入れを行うとともに、導水路沿線の自治体との連絡会議を通じて、継続的かつ徹底した情報共有に努めてまいります。
【質問②】
2 森林づくりにおけるこれからの方向性についてお聞かせください
【知事の答弁】
平成17年に林政部を設置し、翌年に森林づくり基本条例を制定しました。平成19年度からは、第1期基本計画として「植えて、育てて、伐って、利用する」を策定し、資源の循環利用を進める森林・林業政策を開始しました。これを主軸として、平成24年度からの第2期では環境保全を重視した「恵みの森林づくり」、平成29年からの第3期では、地域ごとに望ましい森林の姿を目指す「100年先の森林づくり」を加え、取り組んでまいりました。
しかし、人口減少や担い手不足、気候変動、テクノストレス、SDGsへの対応など、林業・木材産業を取り巻く状況は、年々厳しさを増しています。こうした状況を踏まえ、森林そのものの価値に着目し、これを正面から見据えることが今後の健全な森林づくりと社会課題解決に向けた切り口になるのではないかと考えています。
そこで、令和4年度からの第4期森林づくり基本計画では、「森林の新たな価値の創造」を掲げて取り組んでいます。その計画期間の中間にあたる今年度は、「Gークレジット」制度や「森林サービス産業」が本格始動しました。
企業の関心も高く、医療、IT、金融など多様な分野から森林活用のニーズが多く寄せられています。今後は、こうした動きとも連携しつつ、森林の経済的価値を生み出すとともに、その収益を次の森林づくりへと還元する新たな機軸づくりを進めてまいります。
【質問③】
3 人口減少を踏まえた耕作放棄地対策についてお聞かせください
【農政部長の答弁】
これまで、草刈りや泥上げといった農地を地域ぐるみで守る活動や、営農再開に向けた木の根の除去や整地作業を支援する農地イキイキ再生週間を設け、耕作放棄地対策に取り組んでまいりました。
こうした状況の中、各市町村では10年先を見据え、誰がどの農地を耕作するか明確化する「地域計画」を本年度(令和6年度)中に策定するよう進めており、この計画の中で担い手不足が顕在化した地域に対しては、地域外の担い手に対して耕作を働きかけるとともに、必要な農業機械の導入支援をしてまいります。
さらに、人口減少の中、農地や農村環境を守るためには、集落機能の維持と強化する体制の構築が重要と考えています。
このため、農業生産活動に欠かすことのできない水路の管理や農道の維持作業など、複数の集落が協力して行う広域連携のモデル地区づくりに取り組むとともに、成功例の横展開を図ってまいります。
一般質問
【質問①】
1 「清流の国ぎふ」の地歌舞伎の振興及び魅力発信についてお聞かせください
【県民文化局長の答弁】
本県では令和元年度(2018年)から、ぎふ清流文化プラザを舞台に県内各地の団体が参加する「地歌舞伎勢揃い公演」を2期に渡って開催してきました。この公演では、地歌舞伎をより身近に感じていただけるよう、イヤホン解説やYouTube配信、ホールを「ぎふ清流座」と命名して、花道や桝席を設置し、芝居小屋の雰囲気を再現してきました。こうした取組みを通して、地歌舞伎の魅力発信と発表機会の創出を進めています。
こうした取組みを踏まえ、本年(2024年)秋開催予定の「『清流の国ぎふ』文化祭2024」は、更なる魅力発信の機会と捉え、
9月~11月にかけまして、文楽・能狂言・獅子芝居を含めた「地芝居・伝統芸能フェスティバル」を開催します。このフェスティバルでは、垂井曳軕保存会など県内団体と県外団体による子供歌舞伎大会や、揖斐川町をはじめ県内各地で行われる地元公演、著名な歌舞伎俳優のトークショーなど、30を超えるプログラムの開催してまいります。加えて、各地の公演を巡るスタンプラリーを実施し、更なる地歌舞伎の魅力発信に努めてまいります。
【質問②】
2 若者を中心とした献血者増加への取組みについてお聞かせください
【健康福祉部長の答弁】
本県では献血の必要性を広く発信し、若年層を中心とした献血への参加を高めるため、令和6年(2024年)7月に、48年ぶりとなる「第60回献血運動推進全国大会」を開催します。
本大会の開催に向け、減少著しい若年層の献血者を増やすため、昨年度から「未来へつなぐ献血プロジェクトぎふ」を展開してきました。学生献血ボランティアや本県出身タレントを起用した情報発信、献血会場での啓発イベントなど、様々な取組みを進めています。
その結果、減少を続けていた若年層の献血者は増加に転じ、全体の献血者数も2024年1月末時点で昨年同時期を上回っています。また、令和5年(2023年)3月に開所した「岐阜献血ルームアクティブG」では、令和5年(2023年)と比べて3割以上増加しています。
今後は、大学内での献血セミナーと組み合わせた啓発イベントの開催に加え、小中学生が楽しみながら献血の意義や知識を学べる活動に取り組むなど、若年層に対する献血促進を重点的に進めてまいります。
【質問③】
3 若い世代に対する婚活支援策についてお聞かせください
【子ども・女性局長の答弁】
岐阜県が今年度(令和5年度)に実施した婚活イベントでは、若い方も参加しやすいよう少人数制とし、自然な交流促すための工夫を施しました。こうした取り組みの結果、参加者からは「普段の姿を感じられた」「全員と話せて良かった」といった肯定的な意見が寄せられ、イベントの満足度は8割を超えました。その後、実際に交際へ発展した例もあり、一定の手ごたえを感じています。
来年度の婚活イベントでは、農業や文化芸術などの体験活動と組み合わせ、共通の趣味や関心を持つ若者が出会える交流の場の創出に努めます。加えて、他部局や市町村とも連携し、県内全域で取組みを進めてまいります。
市町村に対しては、ぎふマリッジサポートセンターの婚活支援コンシェルジュが、結婚相談所の運営やイベントの企画について助言を行っています。イベント参加を契機にセンターへ会員登録された方もあったほか、新たに2市村が相談所を開設し、県の広域ネットワークに加わりました。今後も、相談所を設置していない市町への働きかけや、結婚支援事業に対する助言を通じ、県内全域で若い世代の婚活を後押ししてまいります。
一般質問
【質問①】
1 環境保全のためのニホンジカ対策についてお聞かせください
【観光生活部長の答弁】
揖斐川町春日地区笹又の伊吹山ドライブウェイ周辺は急峻な地形のため十分な捕獲が進まず、二ホンジカによる採食で植生が衰退し荒廃が進行しています。
現在岐阜県では「第二種特定鳥獣管理計画」に基づき、二ホンジカの捕獲を進めています。令和4年度には、県全体で約2万頭、揖斐川町では約3,500頭を捕獲しましたが、議員ご指摘のとおり、捕獲圧を高めるさらなる取組みが必要です。
具体的には、生息状況調査による分布の把握やGPSを用いた行動調査を行い、効果的な捕獲手法を構築します。揖斐川町と連携し、囲い罠の遠隔監視、ICTを活用した捕獲システムの導入など、山岳部における効率的な捕獲の実施に向けて検討を進めてまいります。さらに、広域的な捕獲の実施に向け、滋賀県とも協議を行ってまいります。
【質問②】
2 高校部活動における生徒たちの主体性をもった取組みについてお聞かせください
【教育長の答弁】
日本高等学校野球連盟が今年(2023年)実施した調査によると、野球部員が頭髪を「丸刈り」にしている学校の割合は本県でも28%であり、近年、顕著な低下傾向が見られます。これは、生徒が従来の「当たり前」に疑問を持ち、部の顧問とともに、生徒が主体性を持って、自ら考えるようになったことの一つの表れだと受け止めています。
こうした取組みに加え、生徒自身が課題に応じた練習メニューを考え、ICTを活用してフォームや練習結果を分析することで、自分や、チームの成長を実感し、技能面・精神面の向上につなげている事例もあります。また、県外のラグビー強豪校では、生徒と指導者が一緒になって相手チームを分析し、練習時間を大幅短縮して練習内容を見直してもなお、好成績を維持している例もあります。
部活動の指導方法には、様々な考えがあることは承知していますが、こうした事例も紹介しつつ、今後の顧問向け研修会において、生徒が自ら考えることの大切さに気付くことで成長を促す取組みが、重要な視点となることを引き続き伝えてまいります。
一般質問
【質問①】
1 岐阜県産の農産物輸出促進に繋がる販路拡大についてお聞かせください
【農政部長の答弁】
これまで飛騨牛や鮎、柿を中心に、まずは成長著しいアジア市場から、その後情報発信力の高い欧米、さらにはオーストラリアへと対象国を拡げながら輸出促進に取り組んでまいりました。
その結果、現在飛騨牛は22の国と地域に輸出され、鮎と柿も、それぞれ5つの国と地域にまで販路が拡大しました。今後のさらなる輸出促進に向けては、輸出先国の開拓が重要です。
例えば、昨年(2022年)中東諸国のうち、アラブ首長国連邦では、日本の農産物等の輸出額が約76億円に上りました。前年より3割以上増加しており、新たなマーケットとして大きな可能性があると考えられています。この流れを受け、岐阜県も昨年から飛騨牛の輸出を開始しました。
引き続き、輸出先国の開拓と新たな輸出品目の拡大に向け、ジェトロ等の協力を得ながら、相手国の輸入条件等を含めたマーケット調査を進めてまいります。
【質問②】
2 県産木材製品の輸出支援についてお聞かせください
【林政部長の答弁】
海外輸出の本格的な再開に向け、先週「岐阜県産材輸出推進協議会」を開催しました。
会員からは、コロナ禍による台湾や韓国など現地経済の停滞に加え、営業活動がリモートに限られたことが輸出量減少に影響したとの声がありました。またその一方で、今後は新たな品目や輸出国を増やしていきたいという前向きな意見も寄せられました。
そこで、まずは引き続きアジアを中心に輸出を進めるため、コロナ禍で希薄となった現地代理店との信頼関係の再構築を目指し、台湾の代理店との対面での商談会を再開するほか、韓国人技術者を対象とした木造建築等に関する研修会を実施します。
今後も、木材を活用した高付加価値製品の開発を支援するとともに、県産材製品の輸出量拡大に向け、輸出に関するニーズや規制条件などを含めた新たな輸出先となる国の調査を進めてまいります。
【質問③】
3 清流の国岐阜の酒の今後の振興策についてお聞かせください
【商工労働部長の答弁】
新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、日本酒をはじめ、飲食店での国内消費や輸出の拡大、観光客需要の回復が期待されています。これを機に、情報発信と販路拡大への取り組みを一層進めてまいります。
まずは多言語の酒カタログを活用し、販売業者には岐阜の地酒の豊かな個性をPRするとともに、多様な料理とのペアリングを提案します。また、観光情報サイトにも掲載し、国内外の観光客と消費者にその魅力を発信してまいります。
今後海外での販路拡大に向け、2019年以来4年ぶりに再開する香港の見本市への出展に加え世界各地の県人会ネットワーク等も活用し、東南アジアや北米おいて新たな販路開拓を目指します。併せて国内では、大阪・関西万博の開催を見据え、大阪駅など関西の中心部で、地酒をメインとした販売会を実施してまいります。
一般質問
【質問①】
1 冠山峠道路周辺の携帯電話不感地帯解消に向けた取組みについてお聞かせください
【デジタル推進局長の答弁】
携帯電話は、安全・安心の確保をはじめ、人々の活動に不可欠なインフラであると認識をしております。新たに整備される冠山峠道路周辺についても、今後、人流の増加が見込まれるため、不感地帯の解消が必要であると考えております。
特に、冠山峠道路周辺に関しては、県境部にあり、隣接する福井県と切れ目なく携帯電話が繋がることが望ましいため、揖斐川町とともに、福井県側と情報交換を進めるなど密接に連携を図り、できるだけ早期の不感解消を促進してまいります。
また、今年度、国が掲げる「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、東海地域の通信インフラの整備促進を図るため、総務省東海総合通信局、東海4県、携帯電話事業者等からなる「東海地域通信インフラ整備推進協議会」が発足したところです。
この協議会も活用しながら、携帯電話事業者に対して、冠山峠道路周辺の携帯電話の不感解消に向けた働きかけを行ってまいります。
【質問②】
2 森林資源を活用した森林サービス産業の育成についてお聞かせください
【林政部長の答弁】
森林サービス産業は、本県の豊かな森林空間を活用し、健康、観光、教育など、様々なサービスを提供することで雇用を生み出し、山村の活性化に繋げる新たな産業として期待されています。
一方、新たに参入しようとする事業者にとっては、活動場所、資金面、運営ノウハウなど様々な課題があることから、事業化への課題解決や効率的な事業展開に向けて、幅広い関係者による推進組織を立ち上げてまいります。
推進組織では、事業者とのマッチングや異業種交流などを進めることとしていますが、活動場所の確保のための森林情報の提供や地元調整など、市町村の協力が必要となります。
また、市町村における森林レクリエーション施設やアウトドア事業とも連携することで、相乗効果が期待されます。
このため、市町村に推進組織への参画を呼びかけ、森林サービス産業の円滑な育成に繋げてまいりたいと考えております。
一般質問
【質問①】
1 児童虐待防止に関する県警察の対応についてお聞かせください
【警察本部長の答弁】
議員に御視察いただきました「こどもサポート総合センター」の開所もありまして、本県では関係機関の連携による児童虐待への対応という点では、先進的であると考えますが、だからと言って重大な児童虐待をすべて未然防止できると楽観することは禁物であります。児童虐待事件の大きな問題点は、虐待されている児童が虐待する親に養われているため、自ら外部に助けを求めることが困難であり、また、児童の年齢によっては被害を受けていることすら認識できないため、人知れず被害が進行し、深刻化しやすいということであります。このため、警察をはじめとする社会の側から積極的にアプローチして、児童が被害を受けていないか目を光らせ、虐待やその兆しの存在を早期に発見することが肝要になります。そこで、県警察では、少年補導や迷子等の取扱い、少年相談やDV事案など子どもが関わる事案に接した都度、児童虐待の有無についても確認しているほか、一般的なパトロール活動や巡回連絡などを通じ、住民の方々から各種情報を提供していただく中で児童虐待を疑ったり、あるいは期せずして児童虐待が疑われる状況に遭遇したりした場合には、児童の身体の直接確認やその家族等からの聴取を積極的に実施するなどして、虐待事実の早期発見に努めております。また、警察相談などを利用された、自ら子どもを虐待してしまわないか不安を抱える方に対しましても、関係機関とも連携して対応し、児童虐待の未然防止に努めております。
【質問②】
2 高齢者の運転免許証返納の対応についてお聞かせください
【警察本部長の答弁】
議員御指摘のとおり、自動車の運転を止めようとなさっている方に対し、自動車を運転しないと来ることができないような遠方まで足を運んでいただくことは、大変不便な話であり、今後ますます運転免許証の返納を考える高齢運転者層が増えるであろことに鑑みても、運転免許証を返納しやすい環境を整えることは急務であると認識しております。
また、実際、運転免許証を返納するために警察署等へ赴くに当たって行き帰りの交通手段がないことから、運転免許証の自主返納や運転経歴証明書の交付申請をためらっているという声は県警察にも少なからず届いております。
そこで、現在、運転免許証自主返納の不便解消策として「郵送による自主返納手続」を導入するべく鋭意準備を進めており、近日中に運用を開始する予定であります。その際には、各種広報媒体によって広く県民の皆様に周知いたします。また、運用開始後には同制度の利用状況を検証し、県民の皆様から寄せられる御意見に耳を傾け、同制度の利便性向上を図ってまいりたいと考えております。
【質問③】
3 SDGsの達成に向けた事業者の取組みを促す仕組みづくりについてお聞かせください
【清流の国推進部長の答弁】
まず、SDGsに係る事業者の評価につきましては、金融機関等が融資枠の拡大や金利の引下げ等のインセンティブを付与する前提ともなることから、県としても、国のガイドラインに則り、事業者の取組実績に対する評価制度の創設が必要であります。
そのため、今年度予定している「SDGs未来都市計画」の改訂に合わせ、金融機関や各方面の有識者にご意見を伺いながら、評価制度のあり方を検討し、本県としての制度創設につなげてまいります。
次に、取組みに応じたインセンティブでありますが、先に申し上げた民間ベースの融資枠や金利についてのインセンティブのほか、ご提案のありました県発注工事の入札における加点導入をはじめ、様々な分野においてインセンティブの充実が図られるよう、関係部局と連携し、取組みを進めてまいります。
一般質問
【質問①】
1 野生いのししの豚熱拡大防止に向けた対策についてお聞かせください
【農政部長の答弁】
本県の野生いのしし対策は、捕獲の強化と経口ワクチンの散布の2つの柱で進めております。
先ず、捕獲の強化では、県の調査捕獲と市町村の有害捕獲などにより、令和2年度当初までに生息数は半減しましたが、令和3年度には、再び増加傾向がみられ、これまでに14頭の陽性いのししを確認しております。このため、農場周辺や感染いのししの確認地域において集中的に捕獲を行うなど、来年度は年間1万頭の捕獲を目指してまいります。
次に、経口ワクチン散布では、この3年間で延べ15回、合計約52万個を県内全域に散布をしてまいりました。引き続き農場の周辺地域に重点的に散布するとともに、野生いのししのワクチン摂食率をより高める散布方法を検証するなど、抗体付与の実効性を高めてまいります。
【質問②】
2 農村地域の防災・減災に向けた今後の取組についてお聞かせください
【農政部長の答弁】
先ず、農業用ため池については、昨年3月に作成した工事等推進計画に沿って、防災重点農業用ため池を優先して防災工事を進めており、引き続き、規模や下流への影響などから優先度を判断しつつ、計画的に実施してまいります。
また、ため池の管理体制の強化に向け、遠隔監視システムの整備を行うほか、本年度から着手した防災行動計画の作成や図上訓練の実施箇所を拡大し、地域防災力の強化を図ってまいります。
次に、農地の崩壊や冠水に対しては、農地に隣接する排水路や県内60箇所の農業用排水機場について、排水能力や老朽度などに応じ計画的に整備するとともに、流域全体の治水能力の向上に向け、来年度から新たに、水田に雨水を一時的に貯留し、流出量を抑制する「田んぼダム」の実証を進めてまいります。
さらに、農村地域の生活環境を守るため、宅地周りの排水路や道路、土砂災害から家屋などを守る土留め壁など、地域の実情に応じたきめ細かな整備を引き続き推進してまいります。
【質問③】
3 岐阜県における持続可能な茶産地づくりなどの振興支援についてお聞かせください
【農政部長の答弁】
担い手の高齢化などにより、管理不足の茶園が増え、生産量が減少する中、県では、昨年3月に茶の振興計画を策定し、「生産振興」、「担い手の育成」、「流通・販売・消費拡大」の3つを柱として、茶産地の維持発展に取り組んでいるところです。
生産振興に向けては、茶園の面的整備や、老朽化した茶の樹の改植を進めるとともに、省力化につながる乗用摘採機などの高性能機械や、防霜ファンなどの設備導入を支援してまいります。
また、担い手不足に対しては、機械化に加え、作業受託組織の育成と茶園の利用集積を進め、産地の維持を図ってまいります。
さらに、消費拡大に向けては、多様化する消費者ニーズに対応した特色あるお茶づくりが必要です。
このため、現在、産地で進みつつあるGAPの取組みをより一層拡大するほか、魅力的な新商品の開発や大手飲料メーカーとの連携、さらには輸出などの販路開拓に向け、アドバイザーを派遣するなど、産地とともに持続的な茶産地づくりに取り組んでまいります。
【質問④】
4 令和4年度岐阜県農業フェスティバルの開催についてお聞かせください
【農政部長の答弁】
農業フェスティバルは、農業関係団体等で構成する実行委員会の主催で、昭和62年の開始以来33回の開催を数えており、約18万人が来場する大型の農業イベントとなっております。
そうした中、議員ご紹介のとおり、ここ2年連続で開催中止を余儀なくされました。
とりわけコロナ対策では、様々な検討がなされたものの、来場者の管理や安全確保が難しく、中止やむなしとの判断に至ったものであります。
代替措置として、ネット上での農業フェスティバルなどを行いましたが、農業者や事業者の方からは、「中止はやむを得ないが、販売の機会を失った」といった声も寄せられております。
県としましても、令和4年度の開催に向けて、所要の予算を計上しておりますが、今後の新型コロナウイルス感染症の状況や、庁舎建設工事の進捗状況等を踏まえ、実行委員会で協議してまいります。
一般質問
【質問①】
(1)林業・木材産業振興のための林内路網整備促進についてお聞かせください
【林政部長の答弁】
林内路網は、林業の重要な生産基盤であることから、林道、林業専用道、森林作業道を適切に組み合わせた路網ネットワークづくりを進めています。
しかし、基幹路線としての林道は、一般車両の通行も可能な規格で整備しており、完成までに30年程度を要します。
そこで今後は、林道からの支線となる林業専用道と、その先の木材生産に直接利用される森林作業道について、事業効果が高い路線から順次整備してまいります。
具体的には、人工林がまとまってあり、さらに森林経営計画が策定され、より多くの木材生産が可能な区域での炉網整備を優先的に進めてまいりたいと考えております。
併せて、調査や設計に要する時間の短縮に向け、微地形図が活用できる「路網設計支援ソフトウェア」の導入を進めてまいります。
【質問②】
(2)林業の担い手づくりに関する取組みについてお聞かせください
【林政部長の答弁】
岐阜県林業士の認定は昭和51年度から実施しており、安全な間伐・造材技術を有する中堅森林技術者を、県が認定する唯一の資格制度でございます。
これまで1,625名を認定し、多くの技術者の技術や知識向上に寄与してきたと考えております。
一方で近年、森林技術者のキャリアアップに向け、技能レベルに応じた資格制度を構築する県や、「能力評価制度」の構築に独自に取り組む林業事業体も増えており、就業意欲の向上に役立っていると伺っております。
このため、本県においても、新規就業者から熟練技術者までを対象にした、段階的な資格制度の導入に向けて検討を進めてまいります。
【質問③】
(3)森の楽園(生活環境保全林)を活用した森林レクリエーションの取組みについて、お聞かせください
【林政部長の答弁】
「生活環境保全林」は、昭和47年度から平成18年度にかけて県が32箇所を整備し、地元市町村で管理運営がされています。
このうち、県が整備した歩道や東屋などの休憩施設に加え、市町村が独自にキャンプ場やバーベキューハウスなどの集客施設を設置している所は、現在も利用者が多い傾向にあります。
一方で、既存施設の老朽化が目立つところも多く、県としても市町村の要望を踏まえ、施設改修などを支援しておりますが、ライフスタイルの変化に伴い、利用者ニーズも多様化しており、施設の抜本的な改修や新たな施設整備が必要と考えております。
このため、大規模な施設整備が可能な国の交付金事業の活用に向け、関係市町村と連携して、国へ働きかけてまいります。
一般質問
【質問①】
【県土整備部長の答弁】
本県では、「5か年加速化対策」として、流域治水対策、道路ネットワーク機能強化及び老朽化対策などに、国の令和2年度第3次補正予算で約253億円が措置されており、現在までに約9割の工事の発注が完了し、早期完成を目指して進めているところです。
また、県単独事業で実施する小規模な道路防災対策や、緊急的な河川浚渫などにつきましては、国の5か年加速化対策の期間に合わせて、有利な起債と交付税の算入による支援が行われているため、県としても積極的にこれを活用し、事業を進めております。
一方で、国の支援がない小規模な改良や維持、修繕などを行っている県単独事業については、現場の損傷具合や緊急度を鑑み、優先順位を付けながら実施しているところです。
今後も、県土の強靭化に向けて、必要となる予算の確保に努め、激甚化する風水害や、大規模地震などに備えた事前防災対策を実施するとともに、道路・河川・砂防などのインフラ施設を適切に維持管理することで、安全・安心な県土づくりを進めてまいります。
【質問②】
【教育長の答弁】
公立小中学校は、市町村の一定範囲ごとに配置されていることなどから、廃校後も幅広い用途への利活用を検討し、地域の活性化、雇用創出につなげていく必要があると考えております。
また、地方自治体からだけではなく、民間企業からの新たな提案にもつながるよう、廃校に関する情報を広く発信することも重要であると考えております。
このため、教育委員会としましては、議員ご紹介の「みんなの廃校プロジェクト」の活用を市町村に促すとともに、廃校に関する情報を随時、県の企業誘致担当部局などに提供してまいります。
一方で、施設の老朽化などにより、解体し、更地にせざるを得ない場合も多く、市町村にとってはその費用が大きな負担となり、活用が進まない理由となっております。このことにつきましては、都道府県及び市町村で構成される全国公立学校施設整備期成会などを通じて、市町村の財政負担軽減のため、建物解体に係る財政支援制度の拡充について、国に働きかけてまいります。
一般質問
令和2年第5回県議会定例会一般質問(令和2年12月9日)
【質問】
本県で認定を受けた4件の日本遺産について、
今後の観光振興・地域振興につなげていくためには、
ブランド力向上や県の部局間、自治体間での連携が必要と考えますが、
県としてどのように支援されていきますか?
【県民文化局長の答弁】
日本遺産のブランド力向上
県として、日本遺産の認知度を高め、ブランド力の向上につなげるため、文化庁および県の補助制度・支援制度の活用について関係団体に助言してまいります。
部局間の連携、自治体間の連携
貴重な地域資源である日本遺産を生かすべく、アフターコロナを見据え、観光や地域振興など部局を超えた連携を心がけてまいります。
県内には4つの日本遺産がありますが、県外を含めた複数市町村で構成されているものがあり、県から4市町に対し連携会議の設置を呼びかけ、先進的な事例の共有を図り、関係自治体の間の連携を深めてまいります。
県内視察
ー令和2年8月ー
多治見まちづくり株式会社
(多治見市)
美濃焼をテーマとした飲食店の経営・商品開発・場所貸し・空き店舗への出店サポートにより、中心市街地の賑わいを取り戻す取り組みを視察いたしました。
岐阜県防災航空センター
(各務原市)
人命救助訓練や火災対応など、県民の生命や財産を守る最前線の取組みを視察いたしました。
ー令和2年11月ー
池田町子育て・就労支援センター
(池田町)
子育て相談・就労相談・講習会など子育ての総合支援を行う就労支援センターを視察いたしました。室内は、県産材を使い、木の香りがとても心地よく温もりのある施設となっていました。
一般社団法人ジバスクラム恵那
(恵那市)
関連する業種の裾野が広い観光を軸とした市内の農林、商工業者に対する商品開発支援や、ドローンを活用した地域おこしの取組みについてご説明いただきました。
冠山峠道路現場視察
令和2年6月、国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所の案内により、岐阜県側から冠山峠道路の(仮称)第1号トンネルと(仮称)第2号トンネル間の道路新設工事や、橋梁工事などの現場を視察いたしました。
その後、福井県側では、令和2年11月に(仮称)第2号トンネルの掘削が完了し、現在はトンネルの覆工工事や道路改良工事を行っており、早期の全線供用に向けて整備が進められています。
乙原除雪機械基地の整備
岐阜県揖斐土木事務所では、国道・県道の除雪対応のために県保有の除雪機械の増強を順次行っています。
令和2年10月、ロータリー除雪車や凍結防止剤散布車を適切に保管するための基地が完成しました。
粕川橋梁の整備に向けた要望
池田町~揖斐川町にかかる黒田橋の狭小・老朽化を受けて、新しい粕川橋梁の整備に向けて、引き続き岐阜県揖斐土木事務所に要望を伝えてまいります。
池田町で新型コロナワクチンの製造準備が進行中
池田町のバイオ医薬品製造会社「UNIGEN(ユニジェン)」の工場で、塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルスワクチンを製造する準備が始まっています。
3月末には、年間1,000万人分のワクチンが製造可能な生産ラインが完成しました。

蜂産品や健康食品を手掛けるアピ(本社岐阜市)の子会社である「UNIGEN(ユニジェン)」では、米国向けインフルエンザワクチンが製造されています。
鶏の受精卵を使ったワクチンが普及するなかで、同社では「BEVS(ベブス」と呼ばれる昆虫細胞を用いた独自技術が用いられています。
鶏卵は安価に手に入れることができる上、ウイルスの培養が容易ではあるものの、卵1~2個から成人用ワクチン1人分しか製造できないのに対し、同社の「BEVS(ベブス)」では、世界最大級の大型培養タンクにより、大量生産を実現。
また、ワクチン製造にかかる期間は、鶏卵の半年程度に対して、「BEVS(ベブス)」は2カ月程度の短期間で済みます。

令和2年10月7日には、梶山弘志経済産業相が、同社ならびに隣接するアピの工場を視察され、
「ワクチンは安心安全な社会経済活動の実現に必要不可欠。
世界最大級の工場で、高い技術力とノウハウがあると認識した。
ワクチン開発がすぐできるよう、人材の教育や設備のメンテナンスを国としても考えないといけない。」
と述べられ、国としても生産体制構築に力を入れる考えを示されました。
私自身も、昨年11月9日、県議会総務委員会の県内視察で、「UNIGEN(ユニジェン)」を視察いたしました。塩野義製薬のワクチンが承認されれば、本県で生産されたワクチンが全国で使用されることとなります。
岐阜県池田町から医薬品の未来は広がっているのです。

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